診察について
- 初診時には何が必要ですか?
本人確認のとれる身分証明証と初診料3300円(現金)が必要です。その他検査が必要な場合には費用がかかります。
他院で治療中の方はデータがあればお持ち下さい。なければなくても大丈夫です。
診断書などもお持ちの方はご持参ください。未取得でも問題ありません。
自己注射について
- 自己注射のメリット・デメリットを教えて下さい
最大のメリットは時間の効率化と考えています。
ホルモン注射をすでに開始している方は十分に恩恵を得ているためご理解があると思うのですが、通院でのホルモン治療を開始すると、「クリニックや病院への通院」という行為自体がルーチンな作業(家を出る・移動する・病院で待つ・診察室にはいる・注射をしてもらう・お会計を行う・移動する・家に着く)となります。
病院でしか行えない血液検査は毎月行うわけではないですし、その必要もありません。つまり自分で行うことができれば、こういったルーチンにつかう時間的資源を自分の時間や大切な人のために使えるということになります。
周辺でホルモン治療を行ってくれる病院がないため、片道3時間(往復6時間!)もかけて通院されているという方もおられました。これでは丸一日潰れてしまいますよね。しかも2週ペース、3週ペースなどで通い続けなければならないのですから、実に大変な事です。
逆にデメリットは、注射を自分で行わなければならないということです。
向き不向きがあり、「先端恐怖症」の方はなかなか難しかったり不可能であったり、しっかり出来るように学んで頂く必要があります。ただし一度この手技を身に着けてしまえば比較的簡単な作業です。世の中には糖尿病のインスリン注射や、不妊治療の注射剤などで自己注射を行っている方は数多くいらっしゃいます。
- 痛くないですか?
針は26G針という非常の細い針を使用しておりますので、「チクッ」とする程度という方がほとんどです。全く痛まないという方もいらっしゃいます。
- 難しいですか?
医療行為ですので学んで頂き、指導いたします。ほとんどの方が問題なく行なえます。
慣れて熟練してくると、アンプルを割って注射器に吸ってから1〜2分程度で注射が可能です。 - 使った針はどのように処理したら良いですか?
当院でも回収できますが、郵送での受け取り(一度使用した注射針は感染性廃棄物扱いとなるため郵送禁止)ができないため、受診してご持参できる方のみになってしまいます。
ご来院出来ない場合は、お住い近くのほとんどの調剤薬局(大手ですと日本調剤薬局さん等)で「使用済み注射針回収事業」を行っています。全国どこでも行っています。そちらにまとめて持参していただくと回収を無料で行ってくれます。問い合わせて頂くとほとんどの調剤薬局さんで行ってくれます。
持参していただくときは注射針は、硬いタイプのペットボトルや、針捨てBOX(Amazonや楽天などでも購入できます)に入れてご持参ください。
- 困ったことや質問があればどうしたら良いですか?
当院でオンライン診療をうけられている方は、通院されている方と同様にサポートいたします。
LINEやメール、その他アプリによるチャットなどでもいつでも相談可能です。 - 費用はどのくらいかかりますか?
ホルモン剤の種類によりますが、男性ホルモン・女性ホルモンともに1A 2365円(税込)〜で開業以来国内最安水準を維持しています。
送料・オンライン事務手数料が別途かかりますが、再診を義務にして再診料という項目で別途の加算料金を徴収したりすることはありません。その他、当院受診がはじめての場合は初診料3300円(税込)
自己注射の指導が必要な場合は自己注射指導料3300円(税込)
の費用がかかります。
これらは基本的に初回のみ加算されるものですので、一旦自己注射開始になりましたら費用としてはホルモン剤(種類による)と送料・事務手数料(2750円)のみとなります。
またオンライン診療において郵送ではなくオンラインで同意書の作成を行いたい場合、デジタル署名手数料(220円)で対応が可能です。 - 血液検査は必要ですか?
必要な方と必要でない方がいらっしゃいます。
すでにホルモン治療を開始されている方は、基本的にはそのまま血液検査なしで当院で継続可能です。この場合、ホルモン値検査などの定期的な検査は行った方が良いでしょう。正しい量・ペースが維持されていませんと、知らず知らずに量が足りなかったり、あるいは過剰であったりする場合があります。頻繁にチェックする必要はありませんが、半年〜1年に1回程度は血液検査を行うほうが望ましいと考えています。
ホルモン注射がはじめての場合、ホルモン治療をはじめるための血液検査が必要かどうかは現時点でのその方の健康状態ならびに既往歴・服薬状況等を総合的に判断して決定します。全く健康状態に異常を認めない場合は、ホルモン剤は血液検査なしで開始可能です。そうでない場合は、必要となります。
昨今、“Choosing Wisely(医療の賢い選択)”という考え方があります。「過剰な検査、過剰な治療になっていないかどうかー医療者自らがきちんと検証していこう」。当院でもこの考え方に賛同していますので、無駄と考えられる検査はなるべくしない方向で診療を行っています。当然ながら必要のある方への検査は、説明の上させていただきますのでご理解のほどよろしくお願いいたします。
- ホルモン値チェックの血液検査のタイミングを教えて下さい。
血液検査は、例えば2週ペースで行っているとします。
その場合は注射して13日目、14日目、つまり「次のホルモン注射の直前に血液検査をする」のが望ましいです。
この時期の血中ホルモン濃度は一番低い値になっています。この値のことをトラフ値といいます。
ホルモン治療などの維持療法のときにはこの値が重要になりますので、血液検査をするときは、この日程に調整して検査を受けてください。 - ホルモン治療が全くはじめてですがどうしたら良いですか?
全くはじめての方でも同様に開始可能です。
- 副作用はありますか?
薬剤の添付文書上下記のような副作用が知られています。ただしホルモンはそもそも人体にとって欠かす事のできない健康にとっても重要な物質ですので、その点も合わせてご理解頂くのが良いと思います。
男性ホルモン副作用
肝機能障害、回復し難い嗄声、ざ瘡(ニキビ)、多幸感、注射部位の疼痛・発赤・硬結など女性ホルモン副作用
血栓症・乳がん・肝機能障害・注射部位の疼痛・発赤・硬結など※未承認医薬品等(承認とは異なる目的での使用)
トランスジェンダーの方へのホルモン治療使用については国内で承認されていません。
適応外使用となりますことを予めご理解ください。 - 診断書は必要ですか?
ホルモン治療に関しましては、他院で取得する必要はありません。
当院で診断を下した上で開始いたしますので、診断書の提出は必要ありません。
(状況によっては診断書を求める場合もあることをご理解ください) - ホルモン剤の保存方法はどうしたら良いですか?
室温、暗所に保管で大丈夫です。
付属の箱に入れておけば、箱の内部は暗くなりますので、それを引き出しの中などに置いておけば良いです。
冷蔵庫等に保管する必要はありません。
ホルモン剤は変性しないように脂溶性の溶媒に溶けていますのでご安心ください。